人気スタイリストの大草直子さんが、新しいベーシックを提案する連載。「冬に着る黒」のテーマ、第三回はニットワンピースにフィーチャー。大草さんは、実際に着てみて、シルエットの美しさだけでなく、暖かさにも感動したのだそう。今回も、大草さん書き下ろしのエッセイと2パターンの着回しレシピとともにお届けします!
コーディネートも自在。ミモレ丈のニットワンピース

ワンピース=コーディネートができない? そんなことはありません。こんな、ミモレ丈のニットワンピースなら、1枚で着るのはもちろん、デニムやレザーレギンスと合わせて表情を変えることが可能。ネックラインを美しく見せるボトルネック、身体のラインを拾いすぎない程よくリラクシングなシルエットが、その鍵。もちろん着こなしの幅が広いことも魅力なのですが、あと見逃せないのが、その暖かさ(笑)。1日の終わりにお風呂に入る時、腰や太ももを是非触ってみてください。女性はやっぱり冷えやすいから、実はこのパート、とってもひんやりしているんです。こうしたニットワンピースなら、そんなひんやりも避けられます。実際着てみた私の、「着用感」、これでした(笑)!

ストールの柄を大きく使って表情をチェンジ。黒多めのモノトーンスタイル

今回のニットワンピースは、デニムやレザーレギンスをレイヤードするほか、ストール使いで印象を変えることもできます。繰り返しになりますが(笑)、シンプルに見えて、きちんと計算された美シルエットだからこその、着回し幅です。合わせたのは、グレンチェックのストール。もちろん、色あざやかなチェックと合わせても素敵だと思いますが、今回は、あえて遠目に見るとグレーにも見える、メンズライクな細かいグレンチェックをチョイス。このストールを大きく使うことで、レディなニットワンピースが、ぐっと引き締まり、大人の表情に仕上がるのです。
イエローのコートが映える、NYみたいな神谷町(笑)

この素敵な後姿、私ではありません(笑)。先日ご一緒したヘアメイクの菊池さん♡ 仕事帰りに一緒に歩いていたら、あまりにその姿が美しかったのでパチリ。クラシックなビジネスビル、向こうに見える黄金色の紅葉――なんか、NYみたい、と思いませんか? 実はここ、東京の神谷町。あまりに可愛いシチュエーションに、ベージュのコート姿の私も撮影してもらったのですが、こうはいかない(笑)。「着ている服の色」って、ストリートでこんなに映えるんですね。実際に写真を撮ってみてわかった、「街とおしゃれ」の関係でした。

スタイリスト/WEBマガジン『mi-mollet』コンセプト・ディレクター ファッション誌、新聞、カタログを中心にスタイリングをこなすかたわら、イベント出演や執筆業にも精力的に取り組む。新著『大草直子のSTYLING&IDEA』ほか、インスタグラムも人気。
Instagram:@naokookusa